腸腰筋ストレッチ~脚のつけ根を柔らかく

・股関節が硬い

・股関節が柔らかい

このようにひとことで言っても、股関節はいろいろな方向に動かせる自由度が高い関節なので、どの動きが硬いのか、どの動きが柔らかいかをみていく必要があります。

多方向に動かせる股関節の中でも、今回は脚のつけ根、股関節の前側に着目してみましょう。

脚のつけ根には、大切なインナーマッスルである腸腰筋※という筋肉があります。

突然ですが、睡眠中の姿勢についてこんなお悩みはありませんか?

・仰向けで寝ると腰が痛い

・仰向けで足を伸ばすと腰が反ってしまう

・寝起きに腰が張って起き上がるのが辛い

このような不調がある人は、大切なインナーマッスルである腸腰筋が硬くなっているかもしれません。

長い時間座りっぱなしなどの生活習慣が続くと、股関節の前側の筋肉は常に縮んだ状態で硬くなっていきます。腸腰筋が縮んだまま強ばると、仰向けで寝たときに腰の背骨を前方に引っ張ってしまい反り腰状態になります。

この状態で寝ると、背中や腰の筋肉が緊張して痛みや違和感を招いてしまう可能性があるのです。

腸腰筋は姿勢を保つのにも非常に重要で、適切に伸び縮みできるしなやかさを保ちたい筋肉です。

それでは、ヨガの三日月のポーズのアレンジで腸腰筋を伸ばしてみましょう。

※なお、腰痛には骨のトラブルや病気が潜んでいる可能性もあるため、腰痛が続く方は病院で適切な検査や指導を受けるようにしてください。

腸腰筋ストレッチのやり方

四つ這いになり右足を両手の間につきます。

両手を太ももに添えながら上半身を起こし、尾骨を下に向けてお腹を引き上げます。

左手を頭上に上げ、余裕があれば目線を右後方に送り、左脚のつけ根を伸ばしましょう。

・反対側も同様に行います。

腸腰筋の一つである大腰筋は横隔膜と連結しているので腸腰筋がほぐれると呼吸筋である横隔膜の動きも良くなり呼吸も深まると言われています。

深い呼吸により自律神経のバランスも整い、睡眠の質も上がるでしょう。

腸腰筋の状態を良くして腰の緊張をゆるめ、呼吸も深めて快適な睡眠を手に入れてくださいね。

マメ知識
腸腰筋※
大腰筋、小腰筋、腸骨筋を合わせて腸腰筋と言う。
このうち、小腰筋は大腰筋から分かれたもので約半数の人は欠如すると言われている。