ロールアップ/ロールダウン~大人のしなやかな身体作りに行いたい腹筋運動

学生の頃の体力測定で行うこともある腹筋運動は得意でしたか?体力測定では、一定の時間内に何回腹筋運動で上体を起こすことができるかを数えますが、大人が取り入れるべき腹筋は「速さ」ではありません。

今回は、大人が行いたい腹筋運動「ロールアップ/ロールダウン」をご紹介します。

座った姿勢から足の支え無しに寝転がり、起き上がるエクササイズです。腹筋群を強化するだけではなく、背骨をしっかりと伸ばすことが大切になります。

ロールアップ/ダウンの目的

下腹部の強化

体幹の強化

背骨の流動性アップ

背骨の安定性アップ

ロールアップ/ダウンの効果

姿勢が良くなる

体幹が引き締まる

体幹が強化され骨盤が安定する

背骨が柔軟になり自律神経のバランスが整う

苦手な人も多い難しいエクササイズですが、レベル①から始めて徐々にステップアップしていきましょう。身体の使い方のコツをつかめば、ある日するりとできる日が訪れます!

レベル①

膝を立てて座り、両手を肩の高さでまっすぐ伸ばします。

息を吐いてお腹を引き上げながら背中を丸め、膝の上に手がくる位置まで上体を後ろに倒します。

息を吐きながらゆっくり起き上がり元の位置に戻ります。

上体を倒すと後ろに転がってしまう場合は、太ももの裏に手をそえて練習しましょう。

レベル②

①と同様に上体を後ろに倒し、頭をゆっくり床におろします。背骨を一つ一つ床に着地させるように背中の丸みを保って最後まで集中し続けます。両手はずっと遠くに引っぱり続けながら、ゆっくり起き上がります。頭から順番に、背骨の上の方から一つ一つ床から浮かせます。

上体を深く後ろに倒すことで①よりもコントロールが難しくなります。踏ん張りがきかない場合は、太ももの裏に手をそえて練習しましょう。

レベル③

膝を伸ばして②と同様に行いましょう。

いかがでしょうか。

レベル①から始めて、お腹の引き上げ、背骨をアルファベットのCの形※に丸める意識、手を遠くに伸ばす力の方向性が連動してくると、会陰部から下腹、腹部全体、肋骨、頭頂にかけて身体のつながりがでてきます。

いわゆる腹筋運動とは一味違う身体のコントロール力を身につけ、しなやかな身体を作っていきましょう。

マメ知識
※背骨のCカーブ
背骨の椎骨を動かし、背中をアルファベットのCの形のようにカーブさせる姿勢。
この姿勢を取ると、骨盤周辺の筋肉へのエクササイズ効果が上がる。
ロールアップ/ダウンでは、このCカーブを保つことで背骨を一つずつ床に着地させ、床から浮かせることができる