あぐらで座りやすくなるほぐし&ストレッチ

前回は、ヨガブランケットを使ってあぐらをサポートする方法をお伝えしました。
今回は、もっともっと楽にあぐらで座れるようになる「ほぐし&ストレッチ」をご紹介します

あぐらは、股関節を曲げる(屈曲)・脚を外に開く(外転)・脚を外に回旋する(外旋)動作で、これらの動きの肝になるのがお尻と内ももの筋肉です。

お尻の筋肉は股関節の多くの動きに関わる※ため、お尻が硬いと股関節の動きのほとんどに制限がかかってしまいます。お尻は何層にも筋肉が重なっており、座る姿勢の長い人や運動不足の人は非常に凝りやすい部分です。それにも関わらず、首や肩と違って凝りを自覚しにくい部分でもあります。
まずは、お尻をほぐしながら股関節まわりの筋肉をあたためていきましょう。
お尻ほぐし

両膝を立てて座り、両手は後ろにつきます。両膝を揃えたまま、膝をパタパタと左右に倒しましょう。5~10往復くらい、お尻があたたまるまで大きく動かしてください。
次に、あぐらの姿勢で膝を開きやすくなるように筋コンディショニングの手法を用いた内ももストレッチを行っていきます。内ももの筋肉が硬いと膝を外に開く時に内ももがストッパーになってしまうため、緊張をとっておく必要があるのです。
筋肉は強く収縮させた後にゆるみやすくなるという性質があります。いっきに縮めていっきにゆるめることで脳の運動系の神経を刺激し、本来の可動域に短時間で近づける効果が期待できますよ。
コンディショニング内ももストレッチ

膝を立てて座った姿勢から両膝を開き、両腕を膝の間に入れます。握りこぶしを顔の前で合わせ、腕と膝で3秒押し合いっこをしてからいっきに力を抜きましょう。3~5回くらい繰り返してください。

余裕があれば、両手の平を胸の前で合わせて腕と膝で押し合います。
いかがでしょうか。ほぐして動かした後は、何もしない時よりもあぐらが楽になるはずです。ヨガのレッスンでは、股関節まわりだけはなく、全身をしっかり動かして整えていきます。レッスン冒頭と終盤での身体の変化、それとともに訪れる心の変化も敏感に味わってくださいね。
マメ知識
お尻の筋肉は、股関節の伸展・外転・内旋・外旋に関わる
股関節の伸展…脚を後方に引く
股関節の外転…脚を外に開く
股関節の内旋…脚を内に回旋する
股関節の外旋…脚を外に回旋する