ダウンドッグ~効果と軽減法
ヨガで定番のダウンドッグ(※アドムカシュバナーサナ)は、四つ這いの姿勢からお尻を高く持ち上げるポーズです。ダウンドッグのように頭が心臓より下にくるポーズは逆転のポーズと呼ばれています。
逆転のポーズのメリット
・内臓を正しい位置に近づける
・インナーマッスルを強化することで疲れにくくなる
・下半身に滞っていた血液・リンパ液の流れを促し、全身の巡りを改善する
・頭部の血流が良くなることで、ストレスや不安が軽減される
逆転のポーズの効果を得ながら、ダウンドッグは背中・お尻・太もも・ふくらはぎなどの身体の背面の筋肉を効率的に伸ばすことができます。
心身にとって素晴らしい効果がたくさんあるポーズですが、身体をうまく使えるようになるまではきつく感じる方も多くいらっしゃいます。
ダウンドッグのミスアライメント
・肩がつまって呼吸が苦しい
・重心が前にいきすぎて肩に負担がかかる
・カカトを無理に床につけようとして背中が丸まる
ダウンドッグで呼吸を快適に繰り返すためには背中が気持ちよくまっすぐ伸びることが大切です。しかし、モモ裏の筋肉が硬いと、お尻が太ももに引っ張られて背中がどうしても丸くなってしまいます。重心も前にいきすぎて肩はつまってしまい、これでは呼吸が通らずポーズの気持ち良さは感じにくいですね。
ダウンドッグの軽減法
背中を伸ばすことを優先させるために、膝を曲げてカカトを床から浮かせます。
そうすることで、背中を伸ばしながら股関節をしっかり使ってポーズを取ることができます。膝を曲げても、腰が丸まらなければモモ裏は伸びてくれるのでポーズの効果はじゅうぶんに感じられますよ。
私たちの体調は毎日違います。柔軟性も、日によっても時間帯によっても違います。その日その時の自分の身体の状態にあったポーズを取ることで、ヨガの恩恵を心身にたっぷりと取り入れて頂きたいです。
一回のレッスンの中でも、何度かダウンドッグを取るうちに身体がほぐれてポーズがどんどん取りやすくなる過程を感じられると思います。軽減法からスタートして自分の身体を見つめる練習をしていきましょう。
マメ知識
※アドムカシュバナーサナ(Adho Mukha Svanasana)
サンスクリット語で
アド (Adho)=下の
ムカ(Mukha)=向く
シュヴァ(Svana)=犬
アーサナ(asana)=姿勢、体勢
サンスクリット語のヨガのポーズ名は、「ポーズ名となる単語+asana」が合わさったもの。