牛面のポーズの上半身~背中握手

ヨガの牛面のポーズとしても有名な「背中で手を組む動作」は得意ですか?

背中握手のメリット

・肩まわりの血行促進

・肩こりの改善

・呼吸機能アップ

・肩関節、肩甲骨の柔軟性アップ

このような効果が期待できる動きですが、左右差がとってもとっても出やすいです。

右腕が上の時と左腕が上の時で手の距離が違う、片側は組めるけれど反対側は手が全然届かない、そんな方が多いのではないでしょうか。

背中で握手をする動作は、左右で腕の使い方が異なります。

上の腕は肘を横に引く動きと後ろに引く動きの複合で、下の腕は肩を下げる動きと胸を開いて腕を後ろに回す動きの複合です。このように腕の動かし方が異なるため、日頃の癖や姿勢の影響を受けやすく左右差が出やすくなってしまいます。

解剖学的に言うと、上の腕は肩関節を屈曲・外旋、肩甲骨を上方回旋・内転させ、下の腕は肩関節を伸展・内旋、肩甲骨を下方回旋・内転させる必要があります。腕の動かし方は違うものの、上の腕、下の腕ともに肩関節、肩甲骨の柔軟性が必要となる動作なのです。

肩まわりには繊細なインナーマッスルが多く、肩甲骨や背骨と連動しながら複雑に筋肉が動きます。日頃の身体の使い方の癖により、ある部分には強い負荷がかかり、ある部分は硬くなっていき、特にスポーツで強い負荷をかけたわけでなくても大人の肩のトラブルは非常に多くなってしまいます。

背中で握手をする時も、いきなりポーズを取るのではなく、今からご紹介するストレッチ、ワーク等でしっかりと肩や肩甲骨をほぐしてから挑戦してくださいね。

肘曲げストレッチ

背筋を伸ばして右手を真上に上げてから肘を曲げ、左手を右肘にそえます。

右肘を持って左方向に「引き寄せる→脱力する」この動作を数回繰り返しましょう。

反対側も同様に行います。

肘寄せワーク

肩を下げながら両手を背中に回して組んで、組んだ手を右腰にあてます。

「右肘を開く×閉じる」この動作を数回繰り返しましょう。

反対側も同様に行います。

背中握手の実践

肘曲げストレッチの要領で右の手の平で肩甲骨の間の背骨を触り、左手は親指を下向きにしてから後ろに腕を引き、左肘をできるだけ身体に引き寄せます。

左肘を曲げて、右手が待つ位置まで左手を運びましょう。

反対側も同様に行います。

背中で握手をするには、背骨が整った状態で肩甲骨をくるくる回す感覚で両肘をできるだけ内側に寄せる必要があります。ストレッチやワークを通して自然とこの感覚が身に着くと、無理なくポーズが取れるようになりますよ。

追加ワーク
ヨガベルトを使った練習法もあります。

ヨガベルトを持ち、上下で綱引きをするように引っ張って脱力します。
下の手でヨガベルトを少し短く持って再度綱引きをして脱力します。
数回繰り返し、反対側も行いましょう。