牛面のポーズの下半身~膝を重ねて座る

今回は、牛面のポーズ(ゴームカーサナ)の下半身です。日常生活であぐらをかくことはあっても、膝を重ねて座るこの座り方はしないですよね。

「股関節の柔らかさ=開脚」というイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、足を内側に寄せる可動域も大切です。牛面のポーズでは、背中で手を組むことに目が行きがちですが、股関節の柔らかさも確認することができますよ。

股関節の動きは6つに分類できます。立った姿勢で股関節を起点にした脚の動きをみていきましょう

股関節の動き

外転…脚を外に開く動き

内転…脚を内に閉じる動き

外旋…脚を外回りに回旋させる動き

内旋…脚を内回りに回旋させる動き

屈曲…脚を上げてお腹と前ももを近づける動き

伸展…脚を後ろに引いてお腹と前ももを遠さげる動き

このように、股関節は外転、内転、外旋、内旋、屈曲、伸展と色々な方向に動かせる関節です。

牛面のポーズの下半身は、あぐらの姿勢から両膝を寄せていく動きで、股関節を屈曲、外旋、内転させる必要があります。この時に柔軟性が必要となるのが、日常で硬くなりやすいお尻と外ももの筋肉です。

いきなりポーズを取るとお尻や外ももの硬さがブロックとなり膝を重ねるのが難しいため、股関節まわりをしっかりストレッチしてからポーズに挑戦してくださいね。

股関節ストレッチ

※お尻の下にブランケットを敷くと動きやいです。

お尻の下にブランケットを敷き、左膝を立て、右外くるぶしを左ももの上に乗せます。右脚のつけ根を外に回旋させて右膝を開き、右足首を曲げて数呼吸キープしましょう。

反対側も同様に行います。

左膝を伸ばし、右膝を右胸に引き寄せてから左にスライドさせ、右膝と左胸を近づけます。

余裕があれば右足の裏を左ももの外に着地させ数呼吸キープしましょう。

反対側も同様に行います。

左膝の下に丸めたタオルを敷き、右脚を寝かせます。

背筋を伸ばして軽く上体を前に倒して数呼吸キープしましょう。

反対側も同様に行います。

実践

②の姿勢を取り、左膝を曲げて左足を右尻の外側に寝かせ、③の要領で右脚も寝かせます。

両手を前につきお尻を軽く浮かせて両膝を深く重ねてから、お尻を床におろしましょう。

反対側も同様に行います。

膝を重ねて座るのは、多くの方にとって難しいポーズです。無理をしてポーズを取ろうとせずに、少しずつ股関節の柔軟性を上げて、動かしやすい股関節にしていきましょう。

マメ知識
ゴームカーサナ(Gomukhasana)
サンスクリット語で
ゴー(Go)=牛
ムカ(Mukha)=顔
アーサナ(asana)=姿勢、体勢
サンスクリット語のヨガのポーズ名は、「ポーズ名となる単語+asana」が合わさったもの